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コルベ・マリー阿部哲朗の告白録(13)

【 無意識のうちの悪魔との契約(2) 】

マルカンラーメン★

 ぼくは、1962年生まれ。ベトナム戦争とか、安保闘争とか、大阪万博とか、アポロが月着陸に成功したとか、幼少期から小学生のころの時代背景だ。といっても、当時のぼくに、そんなむずかしいことわかるわけないけどね。なんせ、「アメリカは月にある」「ウルトラマンにでてくる怪獣は、毎週どっかからつれてくるんだ」って思ってた、おめでたい子だったからね。 

 うちは、無宗教、政治的にどこどこを支持するなんてこともなかったね。でも、なぜか当時、親も学校の先生も、「平和主義」なんだね。共産党でも社会党でもないんだけど、なぜか「平和!」「平和!」って教育されたんだね。

 共通しているのは、親も学校の先生も、第二次世界大戦中、大人として戦争を経験したんじゃなくて、戦中・戦後すぐの時代に多感な幼少期をすごした人たちなんだね。

 「けんかは絶対いけません!」「(タミヤの)プラプラモデルはいけません!」「戦争ごっこはいけません!」ってね。銀ダマ鉄砲もって、戦争ごっこやったら、すごくいやみをいわれたよ。男の子はみんなやっているのにね。

 動物たちは、子供同士でじゃれあって、けんかして、けんかのルールを学ぶんだ。動物たちは、生きるために必要な場合以外は、絶対に相手を殺したりしないんだ。けんかして、相手が「まいりました」って言えば、それ以上、攻撃しないんだ。人間も同じ。子供時代に、じゃれあって、けんかして、けんかのルールを学ぶんだ。とくに男の子はね。

 でも、ぼくには、それはゆるされなかった。けんかしちゃ、いけないんだ。不当な仕打ちを受けても、だまって耐え忍ばなきゃいけなかったんだ。

 異常なストイックさで、「平和!」「平和!」「戦争はいけないことだ!」って、コルベ・マリーの「御者」は、厳しく自己統制してたよ。小学校の時代に「仏様みたいだ」っていわれたし、中学校の時には「ガンジー」っていわれたよ。丸坊主で、メガネをかけていて、「非暴力!」「平和!」を唱えていたからね。

 でもね、小さいときから病弱で、運動音痴で、どんくさかったから、学校ではすごくいじめられたんだ。不当な仕打ちを受けても、だまって耐え忍ばなきゃいけなかったんだ。クリスチャンじゃなかったけど、相手を「ゆるそう」って、けなげに、必死に努力してたんだ。

 中学一年のとき、タミヤの1/700ウォーターラインシリーズの軽巡洋艦「熊野」を買ったんだ。「平和主義者」なのにね。つい、ふらふらと…。そして、はまっちゃたんだねぇ~。次は軽空母「龍驤」…、って、あっというまに連合艦隊ができちゃったよ。試験前なのに、かくれてこそこそ作っていたら、母にみつかって、ガミガミガミ!

 また、このころ、毎週土曜日だったかな、「実録 太平洋戦争」っていうドキュメント番組があって、すごくはまってしまった。そして、もう、くわしい名前は忘れちゃったけど、サンケイが出しているムックを買いあさって、読みふけった。イギリスのリデル・ハートさんっていう、その筋のすっごく有名な人らしいんだけど、「平和を欲するなら、まず戦争を理解せよ」っていう言葉が、その本の裏表紙に書いてあってね。「平和主義者」のぼくは、いかんいかんと思いながらも、その言葉の魅力にとりつかれちゃったんだね。

 当時ぼくは、すっごく本気で「世界平和」を望んでいたんだけど、これは異常にストイックな「御者」の方で、「お馬さん」は普通の男の子と同じように、こういうものの魅力に、あこがれさえもって、飛びついたんだね。

 その後、伊藤正徳さんの「帝国陸軍の最後」「帝国海軍の最後」とか、本がボロボロになるくらい読みふけった。高校・大学のときは、「PANZER」「戦車マガジン」「世界の艦船」の愛読者だった。

 中学・高校時代に戻るけど、1/700の連合艦隊は、母にガミガミ言われて、また異常にストイックな「御者」に強制されて、3回ほど全滅しているんだ。足を洗おうとして、いったん全部すてるんだけど、やっぱり抗いがたい魅力でね、駆逐艦「松」くらいならいいだろう、ってとこからはじまって、いつのまにか連合艦隊に成長してしまうんだね。

 さて、ここまでなら、程度の差はあれ、普通の男の子なら誰でも経験することだろうけど、ここから先、ぼくはあぶない世界にはいってしまうんだね。

 「御者」と「お馬さん」のたとえばなしをしてきたね。中学・高校くらいになると、「平和!」「平和!」という理想論は、だんだん通用しなくなってきた。「平和!」「平和!」といってた親と先生が、中学になると、手のひらをかえしたように、「競争だ!」「勉強しろ!」「人生の落伍者になるな!」って、わめきちらすんだ。突然、まったく正反対の価値観を強制されたんだ。

 中学はまだましだったけど、高校は最悪だった。いままでのいじめとか、英語の先生ににらまれて、いやがらせを受けた。ストイックにこれらの人々に従順しようとする「御者」に反して、ムチ打たれ続け、ひどすぎる緊張とストレスにさらされ続けた「お馬さん」は、病的なレベルにはいっていったんだ。

 ここで、コルベ・マリーの中に、架空の軍隊、「猫国軍(にゃんこくぐん)」が誕生したのだ。「韓国軍」のもじりだね。当時、BCLっていう、ラジオの短波放送で、世界各国の日本語放送を聞く、ってのがはやっていて、韓国のKBS、北朝鮮のピョンヤン放送とか、意味はわからないけど、よく聴いていたんだ。で、韓国にすごい好意をもっていたんだけど、この「猫国軍(にゃんこくぐん)」は、北朝鮮軍がモデルになっているんだね。

 この架空の軍隊と、1/700の連合艦隊が、ゆるそうと必死に努力しても、どうしてもゆるせないこの人々に対して、コルベ・マリーのことを守り、かつ報復してくれるってわけ。

 先に書いた「ネコ」と同じく、逃避行動の一種なんだけど、ここにやはり、「無意識のうちの悪魔との契約」がなされた可能性があるんだ。契約書にハンコつかされたメカニズムは、先のオナニーについてのものと同様だ。

 本邦初公開だけど、コルベ・マリーの妄想の軍隊、「猫国軍(にゃんこくぐん)」は、ついこのまえまで、ぼくの中に存在し、機能していたんだ。

 高校のとき、うらみかさなる校舎に、ロケット弾を打ち込んでいた。20数年前、ガチでひきこもっていた時には、頭の中で核爆弾が毎日炸裂していた。大学の研究室で、明日をも知れぬ恐怖の中で、博士論文を書きあげ、発表するとき、ぼくはたったひとりになっても、信念のために最後まで抵抗する、塹壕の中の一兵士だった。約15年前、長崎の「聖母騎士社」にはいったときは、「コルベ神父様の精神を復活させるんだ!」といって、みなにリトル・ペブルさんを信じさせるため、たったひとりでゲリラ戦をいどむ特殊部隊の兵士だった。

 これらは、全部、コルベ・マリーの妄想なんだけど、こうやって自分を奮い立たせていたんだ。

 そして、ジャン・マリー神父と共同生活をはじめた約12年前、ぼくの頭の中には「戦車」が走りまわっていたんだ。そして、何か試練とか、危機的状況におそわれると、神様とかマリアママに頼るんじゃなくて、コルベ・マリーの妄想の軍隊、「猫国軍」が戦闘態勢にはいるんだ。

 ジャン・マリー神父は、最初から修道者らしく、神様とマリアママに絶対的に信頼して、「自分に死んで、つぐないに生きる」という価値観。コルベ・マリーは、その正反対の「自分の力」、プラス、無意識で気がつかなかったけど、「悪魔との契約による力」に頼ってたわけなんだね。

 だから、聖シャーベル修道会の第3部門で、修道信徒誓願を立てる、どころじゃないよね。2006年11月1日、誓願を立てる最初のチャンスがやってきたんだけど、そのときぼくは、「貞潔」の誓願が守れないと思ったから辞退したんだ。でも、本質的にはもっと深刻な理由で、ぼくには修道生活はまったく無理だったんだね。

 やさしい、あわれみの神様は、こんなぼくを切り捨てるどころか、このままのぼくで働ける「リトル・ペブル同宿会」をプレゼントしてくれたんだね。

 みんな、考えみて。神様は、自分がこんなにひどい人間だって認識しはじめるまで、やさしく、ゆっくりゆっくり、30年以上かけて導いてくれたんだ。そしていまも、清水小屋の仲間たちのなかで、ゆっくりゆっくり、やさしく導いてくれているんだ。

 マリー・マドレーヌに与えられたメッセージを読みかえしてごらん。コルベ・マリーは、こんなにひどい人間なのに、マリアママは一言もコルベ・マリーを責めたことがないんだ。

 神様は、マリアママは、どれほどやさしいか、コルベ・マリーは証言するよ。そして、リトル・ペブルさんとジャン・マリー神父が、本当に神様の代理者として、信じられないくらい寛大で、どれほどやさしいか、コルベ・マリーはやはり証言するよ。

 次回、「無意識のうちの悪魔との契約」シリーズ、第3弾は、オカルトの実践編だ! お楽しみに (^_^)v


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